防犯メモランダム

防犯設備士による、毎日を安全に過ごすためのメモランダム=覚え書き

防犯フィルムの効果的な選び方、価格を徹底解説!

 

防犯フィルムの選び方・価格帯

窓の防犯が大切だと知った方や、初の1人暮らしで不安な方へ。

窓の防犯性能を高める、防犯フィルムについてご紹介します。

とはいえ、どんな防犯フィルムが良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。

自分に必要なのは、高額で高性能のフィルム?それとも安いフィルムでもいいの?

今回は防犯フィルムについて以下の視点から解説します。

  • 防犯フィルムの効果
  • あなたに合った防犯フィルムの選び方
  • 防犯フィルムの価格帯
  • 防犯フィルムの貼り方

財産やあなた自身を守るために、ぜひご参考ください。

 

防犯フィルムの効果

窓

防犯フィルムの主な効果は、窓を割られにくくすること。

なぜ窓を守るのでしょうか?まずは窓を守ることの大切さを解説します。

侵入盗の60%以上は窓から入る

ガラス破りによる侵入は全体の68.3%。これは首都圏の戸建て住宅におけるデータ(2008年)です。全国的にみれば42.2%とやや下がりますが、それでも「侵入盗はまず窓破りを試みる」と考えて良い割合です。(※1)

窓が選ばれる理由としては、難易度の低さが考えられます。例えば玄関の鍵を開けるためにはピッキングの技術や道具が必要です。一方の窓は、割ればいいだけ。空けた穴から手を入れて、クレセント錠を回せば侵入できてしまいます。

ガラス破りに特殊な道具は要りません。ドライバー1本あれば可能です。

(※1:警察庁統計 https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jousei.html

窓が割られにくいことによる効果

防犯フィルムの効果は、窓を破られにくくすること。破られにくいだけでもかなりの効果が見込めます。

手慣れた空き巣であれば、ドライバーでガラスを割って開錠するのに20秒かからないと言われています。この短時間に隣人などに目撃されれば犯行は未遂に終わる可能性もありますが、期待できるものではありません。

窓破りに20秒かからない

その一方で、空き巣は侵入に5分かかると7割、10分以上かかると9割が犯行を諦めるという統計があります。(※2)それだけ、長時間世間の目にさらされることを嫌うのです。

5分で70%があきらめる

適切な防犯フィルムを貼れば、ガラスを割る時間が延びます。絶対に破られない訳ではありませんが、犯行を諦めてくれる可能性が高まるでしょう。

また、防犯フィルムで補強したガラスを割るには勢いが必要とされ、それだけ音が伴います。補強されたガラスを5分間おもいっきり叩き続けることは、目撃のリスクをはね上げることになるのです。

空き巣の嫌う「音」と「長い侵入時間」を発生させるのが、防犯フィルムの効果です。

(※2 松井純.「しずおか防犯マニュアル」.静岡新聞社.2006.p-31)

 

あなたに合った防犯フィルムの選び方

防犯フィルムの選び方
ここでは、防犯フィルムの選び方の1例をご紹介します。それにはあなたの持つリスクを把握しておく必要があります。

「侵入にかなりの騒音を伴う」「割るのに長い時間がかかる」この2つを満たすことが、防犯フィルムを選ぶ最低限の条件。

ただ、強靭な防犯フィルムは価格も高く、専門家に貼ってもらう必要もあります。理想は最高級のフィルムですが、ある程度の妥協が必要となる場合もあるでしょう。

例示するケースは5つ。ひとつずつ解説します。

 

ケース①|空き巣によるマーキングがつけられた

玄関の表札やガスメーターに不審な文字が書かれていた場合、最大の注意を払いましょう。例えばF/Mで女性/男性、数字の7~17で朝7時~夕方5時まで不在などの情報を得られている可能性があります。

できるなら、妥協しない防犯フィルム選びを徹底しましょう。

ケース②|窓の前にフェンスがある

プライバシーの問題で、窓の前に外から見づらいフェンスを立てている場合です。実は、空き巣が好む侵入口はこのタイプ。ガラス破りに手間取ったとしても、人に見られにくい環境が整ってしまっています。

窓の前にフェンスがある場合、強靭な防犯フィルムの仕様を推奨します。高いリスクをカバーしましょう。

ケース③|低層の集合住宅の1階

集合住宅でも、とりわけ1階部分は窓からの侵入がメインです。賃貸であれば、賃料を下げるために防犯設備は最小限のことが多いのもリスクを高めています。

集合住宅の1階部分も、強い防犯フィルムをお勧めします。

ケース④|他の防犯設備がない

監視カメラやセンサーライトなどの設備がない家は、空き巣に狙われやすいと言えます。また、窓にクレセント錠以外のロック機構がない場合も狙われた場合の抵抗力に欠けています。

単体でも空き巣を防げる強力な防犯フィルムを貼るか、他の防犯設備を組み合わせる必要があるでしょう。

ケース⑤|①~④に該当せず、窓のロック機構が充実している

これまでのケースに該当せず、窓に振動センサーやクレセント錠以外のロック機構がある住宅のことです。

防犯フィルムにこだわらなくてよい、とは言い難いですが、上3つのケースに比べると妥協の余地ありと考えられます。

 

防犯フィルムの価格帯

防犯フィルムの価格

防犯フィルムの価格帯は、3つに大別できます。

①CPマーク認定品
②200ミクロン前後の製品
③上記以外の防犯フィルム


1つずつ解説します。 

①CPマーク認定品

CPマークは、警察庁をはじめとした各団体によって、高い防犯水準をクリアしたものに与えられます。フィルムの強度もさることながら、専門家による施工を条件とした防犯フィルムです。

CPマークが与えられる条件の1つに、「侵入されるまで5分かかる」という項目があります。これは先ほどご説明した空き巣の7割が諦める時間にあたります。高い防犯性能を保証するしるしと言えるでしょう。

価格帯は1㎡あたり2万~3万円。工賃を含んでいます。

②200ミクロン以上の製品

CPマーク表示を許可されてはいないものの、200ミクロン(=0.2mm)とそれなりの厚さがあるために強度があるものです。

自分で貼りつけることもできる手軽さはメリットになりますが、定められた方法をしっかり守らないと効果が発揮できない点には注意しましょう。

価格帯は2千~1万円程度とかなり開きがあります。

③上記以外の防犯フィルム

防犯フィルムと名付けてはいるものの、実際期待できるのは室内を見づらくするスモークや飛散防止の機能であるタイプ。窓破りへの効果はあまり期待できません。

価格帯はさらに安く、小さいサイズであれば100均でも売っています。

 

防犯フィルムの貼り方

防犯フィルムの貼り方

安く小さい防犯フィルムには、使い方として「クレセント錠周りに貼りましょう」と記載されていることがあります。

ただしこれは最低限守るべき場所であって、本来は窓ガラス全面に貼ることが推奨されています。

小さいサイズのフィルムは、複数購入して全面に貼りつけることも可能ではあります。しかしわずかな境目から割れてしまう可能性があり、安全性は思うように高まりません。

 

まとめ

窓からの侵入を防ぐためには、防犯フィルムが効果的です。

絶対ガラスを割れなくなるものではありません。しかし侵入に時間をかけさせることで侵入盗をあきらめさせる効果があります。

5分稼げば70%、10分稼げば90%が諦めるというデータが示すとおりです。

5分耐える防犯フィルムは「CPマーク付き」のフィルム。貼りつけも専門家が行うものでお手軽とは言いづらいですが、より確実性を求めるなら導入することをお勧めします。

自分の家の危険度や予算を参考に選択しましょう。